前の記事では、
- 蜂の子
- 補助成分
- 食品添加物
のうち、2の「補助成分」について取り上げました。
ここでは、3の「添加物」を取り上げたいと思います。
サプリの添加物は肝臓に負担をかける

肝臓は、体に入った異物の解毒作用を担う大事な器官です。
肝臓細胞内には解毒を行うシトクロムP450という薬物代謝酵素が多く存在します。
この酵素は脂溶性(水に溶けにくく油(脂)に溶けやすい性質)の高い薬物を代謝して、排出されやすい水溶性に高める機能があり、薬物の代謝、毒物の解毒を行っています。
こうして水溶性に変換された有害物質は、汗や尿、大便と一緒に体外へと排出されます。
異物がたくさん入ると、肝臓はその処理のために余分に働かなくてはなりません。
添加物が多いほど、肝臓に余計な負担をかけてしまうんです!
負担が積み重なっていくと、肝機能の低下や肝障害へとつながりかねません。
そのため、できるだけ添加物の入っていない蜂の子サプリを選ぶようにしましょう。
また、栄養摂取は食事を主とし、サプリは補助として適量を守って摂取してください。
サプリに必要最低限の添加物とは?
サプリメントを作る上で、最低限、必要な添加物は次のとおりです。
- 被包材(カプセル材料)
- 光沢剤(こうたくざい)
- 賦形剤(ふけいざい)
- 滑剤(固結防止剤)
賦形剤(ふけいざい)のレシチンは、遺伝子組み換え大豆を原料としている場合があります。
大豆アレルギーの方は、大豆レシチンの摂取を避けた方がいいでしょう。
滑剤(かつざい)の二酸化珪(ケイ)素は、赤ちゃん向けにはリスクがあるが大人は問題ないとされる物質です。
必要最低限の添加物の目的&安全性
これら添加物の安全性について、以下の表にまとめてみました。
包 材 | ゼラチン | 粉や液体をまと める | 牛の骨や豚の皮から作られる。 狂牛病リスクの低い国のものか? |
グリセリン | カプセル皮膜の 柔軟性・弾力性 を高める | 植物由来原料(パーム油、ヤシ油) や動物由来 |
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沢 剤 | ミツロウ | 錠剤をコーティ ングして湿気や 酸化から保護し たり、表面を滑 らかにして飲み 込みやすくする | 養蜂に伴うミツバチの巣を原料とした ワックス |
ステアリン 酸カルシ ウム | 添加物とし適切に使用するなら問題な いと考えられている |
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型 剤 | レシチン | 材料を固まりや すくしたり体積 を増やす | アメリカ産遺伝子組み換え大豆等を原 料とする場合もあり |
セルロース | 日本では安全性に問題がないとして食 品にも配合されているが、EUでは食品 への添加が認められていない |
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澱粉 (でん粉) | トウモロコシやイモのデンプンの場合 は安全性が高い |
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デキストリ ン | とうもろこしのデンプンから作られ安 全と認められている |
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ショ糖脂肪 酸エステル | 健康に影響を与えるものとは考えられ ていない |
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剤 | グリセリン 脂肪酸エス テル | 粉をサラサラに する固結防止剤 。鋳型にくっつ かないようにす る | 使用に制限がなく、安全上の指摘はな い |
二酸化 珪(ケイ)素 | 赤ちゃん向けにはリスクがある物質だ が、大人は健康を損なう恐れはないと されている |
添加物はすべて化学合成されたのものではなく、食品に近いものもあります。
滑剤(粉の流動性を高める添加物)では、ヤシ油などの脂肪酸とデンプン由来のショ糖(砂糖)を組み合わせたショ糖脂肪酸エステルなどがあります。
より安全な添加物を使用しているサプリを選ぶようにしましょう。
余分な添加物の安全性は?

上記以外の添加物(香料、甘味料、 着色料、保存料、増量剤など)は、使わなくてもサプリメントを作ることは可能です。
注意ポイント
作る技術がなかったり、賞味期限を長くして販売ロスを削減したい・カサ増しで利益を増やそう・飲みやすくして継続して購入してもらいたい、といった思惑があったりすると、添加物が増えていきます。
乳化剤って何?

乳化剤は乳化してサプリを固める目的で使用されています。
カプセルの中身の約6割は油で、これに配合成分を均一に混ぜて品質安定化させます。
乳化剤の使用されているものの1つに「ショ糖脂肪酸エステル(シュガーエステル)」があります。
シューガーエステルは界面活性剤ですが、食品添加物の分類の中では乳化剤と呼ばれます。
発がん性が指摘され、肝臓にも悪影響を与えると言われています。
また、胎児の染色体異常を引き起こす原因物質と言われているため、妊娠中や妊娠を希望している方は摂取を避けた方がいいでしょう。
最適な機能を得るために複数の乳化剤と組み合わせて使用されることもありますが、サプリの表示上、添加物を何種類使っても「乳化剤」という表記で良いことになっています。
余分な添加物の目的&安全性
蜂の子サプリで使われている必要不可欠ではない添加物の目的&安全性を表にまとめましたので、参考にしてください。
種類 | 名称 | 目的 | 詳細 |
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増 粘 剤 | アラビヤガム | 粘りをつけ、材 料を均一に混ざ りやすくする | 植物の樹液を原料 |
乳 化 剤 | アルギン酸 ナトリウム | カプセルの中身 の約6割は油で 、これに配合成 分を均一に混ぜ て品質安定化す る | 添加物として適切に使用される場合、 安全性に懸念がないと考えられている |
グリセリン 脂肪酸エステル | 使用に制限がなく、安全上の指摘はな い |
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ショ糖脂肪酸 エステル | 発がん性、肝臓への悪影響、胎児の染 色体異常が指摘されている |
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酸 化 防 止 剤 | ビタミンC | 原料に遺伝子組換のジャガイモやトウ モロコシを使用していることが問題視 される場合があるが、基本的には含有 量は少ないため、すぐに人体への影響 はないと考えられている |
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香 料 | 合成香料、 柑橘類の精 油成分 | 香りを良くする | 1つの香料を作るのに20種類もの化 学合成品が使用されていることもあり |
着 色 料 | カラメル | 見栄えを良くす る | カラメルⅢ・Ⅳは、製造される過程 で、発がん性のある化学物質が生成さ れる。妊婦や子供は摂取を避けたい |
酸化チタン | 大量摂取で発がん性、合併症、アル ツハイマーの恐れがあるが、添加物の ため多量摂取の心配はないとされる |
- 酸化チタンについては、酸化チタンとは?発がん性があるって本当⁉を参照。
- カラメル色素については、カラメル色素とは?発がん性の危険は?|添加物の安全性を参照。
まとめ
これまでの3つの記事で、
- 蜂の子
- 補助成分
- 食品添加物
摂取における食物アレルギーや安全性といった注意点を取り上げました。
どの蜂の子サプリを買うかを決める時に、
- 健康リスクを回避
- 金銭的な無駄遣いをしないで済む
- 自分に合ったサプリをしぼれる
といったメリットがありますので、ぜひ役立ててみてください。